へい太郎の世界

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寝すぎもダメ 


寝不足だけでなく,寝すぎも心血管疾患の発症のリスクを高めるとの論文。
http://www.journalsleep.org/ViewAbstract.aspx?pid=27857

アブストラクトのみしか読んでいないが,寝過ぎでリスクが高まるとの結果に対して,どう解釈すればよいか?

アブストラクトによると,

age,
sex,
race-ethnicity,
smoking,
alcohol intake,
body mass index,
physical activity,
diabetes mellitus,
hypertension, and
depression.

とは独立しているとのこと。


睡眠の時間が長い人には,疾患に関する交絡因子が潜んでいる気がする。

長く寝るにも体力がいるとは言うが,どちらかというと,長く寝るということは,
長く寝る必要がある状態(健康ではない)であるとの解釈の方が受け入れやすい。

長く寝ること自体が心血管に対して悪影響を及ぼしているメカニズムがあれば非常に興味がある。

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amnesic effect: 記憶喪失作用 

嫌なことがあったら、忘れたいですね。

その方法は・・


"If there's something you don't feel like thinking about, you're better off remembering a more distant event than a close event, to try to put it out of your mind for a while," says Delaney. "It can help you feel like you're in a different situation."



遠い記憶を思い出すこと、らしいです。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/195877.php

今日、嫌なことがあった方、子供の頃の記憶を思い出しながら、寝てみてください。
受験生の方、昔の思い出に浸るのはやめましょう!!




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NNTという指標 

医学論文を読んでいて、NNTという指標を見かけたことはあるだろうか。

NNTとは、Number Needed to Treatの略であり、日本語に直訳すると「治療に必要な患者数」である。

この指標はリスク差の逆数(1÷リスク差)で示されるのだが、その意味するところは、

1人を治療するのにどれくらいの人数が必要になるか

というものである。

例えば、ある薬剤について、5年間の試験が実施され、その時の脳梗塞の発症予防効果を評価するとNNTが50と算出されたとする。この場合の意味するところは、

5年間で50人を治療すると1人の脳梗塞の発症を予防できる

というものである。

この指標の方が、よく耳にするリスク差とかリスク比といった指標よりも、治療効果のイメージがわきやすのではないだろうか。

治療を選ぶ立場としては、NNTという指標を知ることは魅力的である。

例えば、ある薬を服薬していて、その副作用として頭痛に悩まされていたとする。この薬を継続するかどうかは、その薬を飲むことで期待されるメリットとのバランスによるのだろう。NNTが500であったとすると、我慢して飲んでいても、たった500人中1人のみ救えるくらいなので薬を中止すると判断し、NNTが20であれば我慢してでも飲み続けたいと思うかもしれない。

このNNTの大きさがどの程度であれば薬を飲みたいと思うかは、その使用目的にもよるが、人によって大きく異なるのであろう。

ちなみに、有名なPHS(Physicians’ Health Study)のアスピリン隔日投与の心筋梗塞予防に対する5年間のNNTは110とのことである。

皆さんは、この値についてどう思いますか。


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服薬率を高めるには・・。 

JAMAで服薬遵守に関する文献(Effect of a Pharmacy Care Program on Medication Adherence and Persistence, Blood Pressure, and Low-Density Lipoprotein Cholesterol、フリーで全文読めます)を目にした。

この研究は、65歳以上で慢性的に4剤以上の薬を服薬している患者を対象とし、Pharmacy Care Programという介入の服薬遵守に対する効果を評価したもの。

研究デザインとしては以下のような3つのフェーズで構成されている。研究デザインを検討する人には参考となるだろう。

・同意取得
  ↓
・Run in フェーズ:Months 1-2
(ベースラインデータの収集等、介入なし)
  ↓
・フェーズ1:Months 3-8
(全例に対して介入を実施。評価データを収集)
  ↓
・フェーズ2:Months 9-14
(ランダム化し、介入継続群と、通常治療群に別けてデータを収集)


このデザインによって、介入の効果と介入をやめた後の効果の持続について評価できる。

プライマリーの結果を要約すると、

Run in フェーズ(ベースライン)では服薬遵守率が約60%くらいであったが、介入後のフェーズ1では約95%まで上昇し、介入の効果が確認された。

続くフェーズ2では、介入継続群でフェーズ1でみられた服薬遵守率の維持が確認されたが、通常治療に戻した郡ではベースラインに近い値(約70%)まで戻りが認められた。



という結果であった。

セカンダリーの評価項目としては、血圧の低下とLDL値の低下も評価している。この試験の対象となるような患者のほとんどは、降圧剤と高脂血症の薬を使用していると考えられ、実際にこの試験に組み入れられた患者のうち、降圧剤使用者は約90%、高脂血症薬の使用者は約80%であった。

そのセカンダリーの結果であるが、

介入によってフェーズの後は血圧、LDLともベースラインに比べて有意な低下が確認された。
フェーズ2による介入群と通常治療群との比較では、血圧で有意な差が認められたというものである(LDLでは有意な差はなし)。


というものであった。この結果は、服薬遵守率が上昇したという結果から、受け入れやすいものかと思う。


さて、このような明確な効果を認めたPharmacy Care Programであるが、そのプログラムの手法は、以下の3つの方法で構成されている。

・個人ごとに合せた服薬方法の教育
・ブリスターパックを使用した処方
・臨床薬剤師による2ヶ月ごとのフォローアップ

やはり、個人ごとにしっかりと教育することの効果は大きいのだろう。また、フォローアップを入れることで、患者の意識が保たれるのも想像しやすい。

僕がかかわってる治験では、まさに上記のことが治験コーディネータ(CRC)をはじめとした実施者の方によって、実践されている場であると思う。治験に参加して頂けた患者さんの殆どが、きっちりと服薬されていることに、いつも驚くばかりだ。

また印象深かったのは、二つ目のブリスターパックを利用した手法である。その例がFigure2に乗っているのだが、確かに多数の薬剤を使用している患者にとっては、このようにまとめてもらえると、それだけで飲み忘れが減るものなのだろうと思う。このような例を見ると、最近はやりの合剤のメリットもわかるような気がするものだ。


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