製薬企業で新薬を開発していると、類薬に関する他社のプロトコールの内容やデータ(治験薬概要書の情報など)を知りたいと思うことがある。しかし、これらは当然ながらコンフィデンシャルであり、見る機会は殆どない。承認されて、ようやく概略が公開されるレベルである。
これに対して、治験を実施する先生やCRCの方は、様々なプロトコールや治験薬の情報を横並びに見ることができる。専門分野で治験を多く実施している医療機関では、その領域の治験薬の情報やプロトコールのテクニックが蓄積され、製薬企業から見ると喉から手が出るほどの情報を持っているのだと思う。
さて、プロトコールや概要書はコンフィデンシャルなものであるが、その内容が公開されることもある。
先日紹介したTGN1412のケースがそれにあたる。
(TGN1412の記事は
こちら)
TGN1412のケースは、英国で起きたことなので、LANCETが特に注目して特集しているが、記事の中のリファレンスに
プロトコールと
概要書は引用されている。(フリーでアクセスできます)
ちなみに、TGN1412のケースに対しては、LANCETから以下の論文が出されている。
Establishing risk of human experimentation with drugs: lessons from TGN1412(The Lancet 2006; 368:1387-1391)
今回の事例に関しては、ICHで規定されている非臨床試験の実施に問題はなかったが、この中で著者は、非臨床データが十分とは言えない段階で実施されていること、必要な試験を組み合わせればリスクを最小限に抑えることが出来るとの見解を示している。また、12月23日号のLANCETに、この論文に対するいくつかのCorrespondenceが掲載されている。
興味のある方は参照してください。