へい太郎の世界

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バイアスとは 

治験の世界にいると、バイアスという言葉を耳にすることがあるだろう。

バイアスを辞書(大辞林国語辞典:web)で調べてみると、「考え方などが他の影響を受けて偏ること」と説明されている。

一方、臨床試験の世界におけるバイアスとは「試験の結果あるいは結論を真の値から系統的に乖離させる要因」のことを言う(バイアスとよく一緒に用いられるものとして、誤差がある。これについては別の機会に取り上げたい)。

臨床試験にかかわらず、私達が研究をする際は、本当のこと(真の値)を知ることが目的となるであろう。しかしながら、その試験(研究)の中にバイアスが入り込むと、得られた結果は、真の値からずれることになる。

例えば、新規に開発中の睡眠薬と、有効成分が含まれていないプラセボとを比較をする試験があるとする。もし、あなたがこの試験に参加しており、自分がどちらの薬を飲んでいるのか知っているとしたら、結果に対してどのような影響があると考えるか。

新規の睡眠薬であると知っている場合、効くという思い込みにより、眠くなることもあるかもしれない。このような場合は、本当は薬の力がないとしても、試験の結果としては、その新薬は効果があるという結果が得られることになる。つまりこの場合、思い込みというバイアスにより、薬が効くという方向に、結果が乖離していくことになる。

以上は、バイアスのほんの一例であるが、臨床試験においては、試験を計画する、実施する、解析する、報告する、といったあらゆる過程において、様々なタイプのバイアスが入り込む余地がある。つまり、せっかく実施した試験の結果が、実は真の値と大きくかけ離れているということが、大いにあり得るのである。

では、どうすればよいのか。
実際は、真の値と言うものは明らかではないため、バイアスにより結果が真の値からずれていることを証明することは困難である。しかしながら、どのような場合にどのようなタイプのバイアスが生じ得るのか、それらのバイアスを防ぐにはどうすればよいのか、を知ることで、試験が失敗する(真の値からかけ離れた結果が生じる)リスクを最小限に抑えることができるであろう。

あなたの立場で生じる可能性があるバイアスについて、是非、考えてみてください。

以下は私の愛読書。バイアスについても、わかりやすい例示で触れており、楽しみながら読み進めることができる。



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