へい太郎の世界

医学・薬・臨床試験・読書・子育てなどについて更新中
 
 
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最近の記事
カテゴリー
月別アーカイブ
治験の本

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

TOPへ

ランダム化 

臨床試験のデザインに、ランダム化(無作為化)というものがある。

この方法を用いた臨床試験は、臨床試験の中で最も質が高いと言われる。このため、最近よく耳にする根拠に基づいた医療(EBM: Evidence-based Medicine)の根拠において、最も信頼度が高いものと認識される。

なぜランダム化を用いた試験の質が高いのであろうか。
それは、グループ間の比較の”妥当性”にかかわってくる。

例として、臨床試験で新薬の効果の強さを既存の薬と比較するケースを考える。この場合、新薬を飲むグループと、既存の薬を飲むグループを2つ作り、それぞれのグループの効果を比較することが一般的である。

この際、比較する土台として2つのグループ同士が似ていることが原則である。なぜならば、グループの性質によって薬の効果が異なる可能性があるからである。例えば、男性と女性で薬の効果が大きく異なるような領域の薬を比較する場合、グループ間で男性と女性の割合が大きく異なるとなると、薬の効果の比較は正しくできないであろう。

どのように、2つのグループ同士をよく似せることができるのか。
1つに、新薬を飲むグループを作った後に、そのグループとよく似せたグループ(1人1人に年齢や身長、体重、性別など、特徴を合せていく)を作る方法がある。これにより、グループ同士の特徴がよく似たものとなる。

しかしながら、
上記の方法には、欠点がある。
それは、どんなにグループ間の特徴を似せて作ったとしても、それには限界があるということである。つまり、似せたと思っていても、それは、測定できる特徴に限られるということである。

先程は、男性と女性で効果が違うことを例にした。
この場合は、グループ間で男性と女性の割合を合せることがポイントとなる。しかし多くの場合は、様々な特徴によって、薬の反応が異なると言える。そして、そのような薬の反応に影響を与えるような特徴は、まだ明らかでないもの(未知の特徴;例えばある遺伝子のタイプ)も含まれる。

それでは、未知の特徴も含めて、グループ間の特徴を似せることが出来るのか。

なんと、ランダム化を用いれば、未知の特徴も含めてグループ間の特徴を似せることが出来るのである。

ランダム化は、2つのグループを別々に作成するという考えに基づくのではなく、もともと1つのグループ(同じもの)を均等に分け、複製を作るという考えに基づく。グループを分ける際に、ランダムに分けるので、未知の特徴も含めて、グループ同士は平均に似ていることになる。

ランダム化を行っても、結果として全ての特徴が似ているグループが出来ないこともあるであろう。しかしながら、この方法以外には、このように未知の特徴を均等に分ける方法は存在しない。

ランダム化はすばらしい方法だ!

以下の参考書は、上記の内容も含め、臨床試験にかかわるポイントをわかりやすく書いてある。
初心者にはもちろん、臨床試験に関わって数年立った人にも、おすすめの一冊。



ブログのトップに行く

スポンサーサイト

TOPへ

コメント















 管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
 
http://heitaroworld.blog44.fc2.com/tb.php/6-f0fa9539
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
FC2カウンター
臨床試験の教科書
★モニターになる方へ
↓海外治験のモニタリングの参考書ですが、十分勉強になります
- 臨床試験モニタリングガイドブック
↓まず基礎という方はこちらから
- GCP治験とモニタリングの基礎知識
↓カルテの見方を知ろう
- 直接閲覧に必要なカルテの見方―日本医科大学公開講座
- カルテの読み方と基礎知識―Patient profile理解のための

★CRCの業務を学ぶ方へ
↓想定事例が豊富で、参考になること間違いなし。ただし、治験依頼者とは見解が異なる部分もあるかも。
- CRCのための治験110番Q&A〈2006〉
↓業務内容を知りたい方へ
- CRCのための治験業務マニュアル
- CRCのための治験支援業務ガイド
↓業務内容の他に病院ごとの研修制度もわかります
- 医薬品の臨床試験とCRC―これからの創薬と育薬のために

★CRCの認定試験を受ける方へ
↓どちらも試験対策の参考になります
- 新GCP準拠 医療機関の治験実務―CRC・治験従事者教育マニュアル
- 日本臨床薬理学会認定CRCのための研修ガイドライン準拠 CRCテキストブック


★統計解析を勉強したい方へ
↓統計解析に触れるための導入編としてお薦め!
- 統計学のセンス―デザインする視点・データを見る目
- バイオサイエンスの統計学―正しく活用するための実践理論
- 学会・論文発表のための統計学―統計パッケージを誤用しないために

↓どちらも基礎から本格的に統計解析を勉強したい人におすすめ!良書です
- 医学研究における実用統計学
- 医学研究のための統計的方法

★データマネージャーを目指す方へ
- 臨床試験データマネジメント―データ管理の役割と重要性

★メディカルライターを目指す方へ
↓名著!初心者の方はまずこちらから
- 理科系の作文技術
↓この2冊は英語ですが、手元に置いておく価値はあります
- How to Report Statistics in Medicine: Annotated Guidelines for Authors, Editors, and Reviewers (Medical Writing and Communication)
- American Medical Association Manual of Style: A Guide for Authors and Editors (American Medical Association Manual of Style)
フリーエリア
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。