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この臨床検査値の異常は有害事象? 

以前、有害事象を紹介した。

復習すると、有害事象とは、以下のように定義される。

2-54 有害事象

 治験薬を投与された被験者に生じたあらゆる好ましくない医療上のできごと。必ずしも当該治験薬の投与との因果関係が明らかなもののみを示すものではない。すなわち、有害事象とは、治験薬が投与された際に起こる、あらゆる好ましくないあるいは意図しない徴候(臨床検査値の異常を含む)、症状又は病気のことであり、当該治験薬との因果関係の有無は問わない。



今回は”臨床検査値の異常を含む”という部分に注目したい。

有害事象の中には、臨床検査値の異常も含まれることになる。それでは、どのような臨床検査値の異常が有害事象に該当するのであろうか。

健康診断を受けたことがある人であれば、それぞれの臨床検査の項目に基準値(正常な範囲)があり、これを超えると異常のマークがつくことはご存知であろう。

このように、基準値から外れた場合は異常として報告されるのだが、治験では必ずしも個々の異常値すべてを有害事象とする訳ではない。

治験では、治験担当医の先生に臨床検査値の異常が有害事象に該当するかどうか(臨床的に問題となるようなものであるか)判断してもらうことが一般的である。つまり、先生が臨床的に問題であると判断した異常のみ有害事象として扱うことになる。

こうなると有害事象にするかどうかは先生の判断に依存しているので、場合によっては有害事象として扱ってもおかしくないレベルでも、有害事象とされない場合も多々ある。このような場合は、有害事象としなかった理由をコメントとして症例報告書(CRF)に先生に書いてもらうことが多い。

また、有害事象とするべき臨床検査値の異常を先生が見落としている可能性を考慮して、製薬企業はそれぞれが定めた基準で臨床検査値をチェックし、有害事象の候補となりそうなものを有害事象とするべきかどうか先生に問い合わせる。こちらも同様に、有害事象としなかったものについては先生にコメントをもらう。

何故、わざわざ先生に有害事象としなかった理由をコメントとして書いてもらうのであろうか。

製薬会社は、言うなれば薬を売ることを目的に薬を開発しているので、有害事象を過小報告しているかもしれないと疑われるものである(米国の話であるが製薬会社の負の面については、こちらの記事を参照)。このため、有害事象を見逃していないこと、そして有害事象を不当に減らしていないことを、第三者(規制当局)に示すために先生のコメントをもらっているのである。

このコメントをもらうのも、なかなか一苦労だ。
モニターの大変な業務の1つである。

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